鼻とアレルギーの病気について
◆アレルギー性鼻炎
花粉は一年中飛んでいますが、春(スギなど)と秋(ブタクサなど)の花粉症で強い症状が出ることが多いです。
ダニなど一年中存在する原因物質に反応する場合は通年性アレルギー性鼻炎です。
薬物療法が基本ですが、効果が不十分な場合は舌下免疫療法やレーザー治療を組み合わせて治療します。
◆副鼻腔炎(蓄膿)
副鼻腔に細菌が感染し、黄色い鼻水が出たり、鼻水がのどに降りる後鼻漏が原因で咳が出る場合があります。
炎症が強ければ、ほっぺたや歯の痛み、頭痛が出ます。
通常は抗菌薬や点鼻薬で良くなりますが、重症の場合は点滴治療が必要です。
なかなか良くならない場合は、歯の病気やカビが原因である可能性があるので、CTの撮影が必要になります。
◆鼻茸
鼻の中にできるポリープで、慢性副鼻腔炎が原因です。
好酸球の増加が原因でおこる好酸球性副鼻腔炎では、喘息を合併することが多いです。
鼻の中に多数の鼻茸が見られ、CTで特徴的な所見が認められます。
◆血管運動性鼻炎
高齢者に多く、自律神経の異常と言われています。
飲み薬や点鼻薬を組み合わせて治療します。
高齢で飲み薬が多い方には、貼り薬も処方できます。
◆アレルギー性結膜炎
目の結膜でアレルギー反応が起こり、目の充血やかゆみが起こる病気です。
アレルギー性鼻炎に合併することが多いです。
コンタクトレンズを付けるかや点眼の回数など、ライフスタイルに合わせて目薬を処方します。
◆咳喘息
風邪を引いた後などに咳が続く病気です。
喘息の初期症状と考えられていますので、喘息に処方される吸入薬が有効です。